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頸椎椎間板ヘルニア闘病記(7)

いよいよ手術です。2004年10月26日

6:00
6時起床。昨夜は久しぶりによく眠れた。
手術に対する緊張はまったくない。
むしろワクワクするような期待のほうが強い。
不思議なほど晴れやかな気分である。
術後の結果に過剰な期待をしている訳ではないが、どんな結果になろうとも受け止めて受け入れる覚悟が出来ている、といったところか。
少々大げさだだけど。

朝食は食べられない、水分も禁止なので少量の水で薬を飲み込む。

8:00
血腫防止用の白いストッキングをはく。
バブルの絶頂期に流行ったサポートタイプのストッキングを思い出した。あの頃、ワンレンボディコンお立ち台ギャルの必須アイテムだったんだよな。一足が1万円近くするストッキングを惜しげもなく履いて踊っていた時代が懐かしい。
点滴の針を入れて点滴開始。
右手首の関節部分に針を入れたのでどうも針の居心地というか収まりが悪いというか。

Fドクターが気分はどうですか、と聞きに来る。
夜も良く眠れたし、手術に対する不安はありませんと答える。どうもFドクターは私が術後の経過に対して過剰な期待を持っていると勘違いしてるのかもしれない。そんなに期待はしないで下さい、と言いそうな雰囲気が伺える。

手術は2番目で最初の手術時間予定が1時間半ほどらしいが長引いてる様子。12時頃手術開始予定になるかもしれないと看護師さんが知らせに来た。T字帯をつけてブルーの手術着に着替える。何もかも初めての体験で看護師さんのなすがままである。

10:30
一番目の手術が早めに終わったので手術室へそろそろ向かいますとの知らせ。12時頃だと思っていたので少し不意打ちを食らう。

10:50
ストレッチャーになんとか自分で乗り込み横になり、いざ!手術室へ。同室の患者さんに「いってらっしゃい」 「頑張って」などとと声をかけられヒラヒラと手を振って「いってきます」と答える。
エレベーターに乗せられオペ室へと向かう。
エレベーターを降りると整形外科の看護師さんからオペ室の看護師へと、ストレッチャーが渡される。腕に付けられたネームタグと口頭での名前確認を行い、オペ室へ向かう。両脇にずらりとオペ室が並び廊下には所狭しと様々な器械が雑多に置かれている。ガラガラとストレッチャーの音を響かせながら長い長い廊下の一番奥のオペ室へと運ばれていく。

1つ2つと自動ドアを抜け手術室へ入る。15畳ぐらいの広さ、天井にはテレビなどでお馴染みのライト、様々な器材。緊張というか何故かワクワクするような気分だ。ストレッチャーから手術台へと自分で移動する。まな板の鯉状態である。オペ室の看護師2人と麻酔科の医師に挨拶やら説明やらされるが、どうも目元まで深く青いマスクをしているからかみんな同じ顔に見えてしまう。

「少しボーッとするお薬を点滴から入れますね」と言われ、2,3秒後には体全体がボワーンとし始めた。FドクターとEドクターが手術室に入ってきた。「宜しくお願いします」と言うと「もう眠っちゃっていいよ〜」とFドクター。これからこのセンセに切り刻まれるんだわ、手術ってなんだかセクシーな儀式だな、などとなんとも不謹慎な考えが頭をよぎる。

若くてピチピチと新鮮なイキのいい年頃だったらもっと良かったのにと…。
こんな事を手術室で考えたことがある人が私のほかにもきっと居るに違いない。(1人ぐらい…)手術室の時計は10:57。4時間が手術予定時間だから目が覚めるのは3時頃だろうか。

頚椎の手術では通常の手術のような大きく首を反らす気管挿管は首に悪影響を与えるので、まだ麻酔が完全に聞かない状態で管が気管へと入れられる。まあ…これが何とも苦しかった。ゲホゲホと気管が裏返るように激しく咳き込んでいるうちに麻酔が完全に効いて意識はなくなっていった。

終わりましたよーの声で目が覚める。無事終わりました、病棟に帰りますよ〜とかボワーンとした意識の中聞く。ストレッチャーで運ばれながらFドクターが目の前に採れ立てホヤホヤのヘルニアをヒラヒラさせながら、立派なヘルニアがごそっと取れましたからねと…。エレベーターの中で早速手を動かしてみると、おおおーっ!動きます動きます!
足も動いてる!大成功です。先生ありがとう!
などと麻酔から覚めたばかりのボンヤリとした状態ながら喜びを噛み締める。

病棟のナースステーション前の回復室に運ばれストレッチャーからベットへ。手術当日の晩はこの部屋で過ごす。母親と兄がベット脇にきて「遅かったから心配した」と言われる。笑顔で答えたので安心したよう。そういえば外が薄暗い。時間を聞くと5時、なんと6時間も手術室にいたようである。痛みもなく一安心。母親と兄は帰宅。

カテーテルやドレーン、点滴、酸素マスクなどがちょっとわずらわしいけど仕方がない。8度5分ほど熱があり体が熱い。ワキに水枕をあててもらう。手術後はガッチリと枕のような物で首を固定されると思ったが、頭の両側に砂袋のような物を置かれるぐらいで窮屈さはまったくない。

自分で寝返りをうってはいけないので度々ナースコールをして体勢を変えてもらうが、少し慣れてくると自分で下半身を軽くねじったり、膝を立てたりできるようになった。左足を動かすと骨を採取した左骨盤の傷が少しだけチクッと痛む。首の傷はまったくと言っていいほど痛みはない。喉の違和感も気になるほどではないし、禁煙していた為、痰の絡みもそれほど辛くない。あまりにも暇なので看護師さんにテレビをつけてもらってイヤホンで聞く。時間がわからないので腕時計も持ってきてもらった。

動かなかった右足や右手などの動きをじっくりと確かめてみる。右手薬指と小指が曲がったままで指を揃えることができなかったが、きっちりと揃える事が出来ている。曲げる事が出来なかった右足首も90度まで曲げる事が出来るようになった。両手の痺れは変わらない。両足膝下の灼熱感が残っている。水枕をもらって両足の間に入れる。冷たくて気持ちがいい。

一時間ごとに看護師が熱、血圧、酸素飽和度を測りに来る。その度に「痛みは大丈夫ですか?」と聞いてくれるで、痛くないです、と答えるのが申し訳なってくる。酸素マスクはいつ取れるのか聞くと、麻酔がかかっていたのと同じ時間だけ付けていなければならないらしい。

麻酔が切れて6時間で外れるので夜の10時に酸素マスクを外してもらう。看護師さんに横向きで水を飲ませてもらう。喉の違和感、飲み込みづらさ、痛みもない。熱は8度少し。しばらく熱は続くかもしれないと看護師さんに言われる。暇なのが辛いだけでちょっと拍子抜けするぐらい特に苦痛などは感じない。
参考資料:家庭医学大全科/肩こり・手足のしびれ/たはら整形外科HP
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